閑静な住宅地に立つ、若い夫婦が家族とこれからの時間を考えオーダーした、39坪の家です。見た目や素材の豪華さではなく、でもカジュアル過ぎず、素材の質感を大切に、シンプルで上品に、がコンセプトでした。

「東南の角地」という恵まれた土地条件ですが、内も外も見え過ぎても落ち着きが生まれないことやご家族の暮らし方から、窓は敢えて控えめに限定しています。

外観は、上品さと上質さを両立できるお馴染みのかきりしん（左官仕上げの名称）の白に、一部木部でアクセントを。かきりしんは耐久性、対候性も高く、メンテナンスフリーです。（写真ではまだ未完成ですが、駐車場は3台分で、小ぶりなお庭も計画しています）

LDKは、太陽と四季の恩恵を存分に受けられる南の張り出した位置に配置。天井は、家族と共に経年変化していく様が感じられやすい「ラワン」という素材を選択。屋根の勾配を生かした伸びやかさはもちろん、時とともに飴色に変化し、質感が増してゆく楽しみを持たせました。掃き出し窓は全開口の木製サッシで、内と外を心地よくつなぎます。

キッチンは、お馴染みオリジナル。たっぷりの収納で安心です。また、視線は抜いて、見せたくないところは隠す手元隠しで、気兼ねなくキッチンを使えます。もちろんミーレ食洗機完備。

また、玄関～パントリー～キッチン　定番の動線で機能性も抜群です。さらに、キッチン～パントリーの扉には、愛猫ちゃん用の小扉も。大切な家族である猫の出入りもストレスフリー。

水回りは、機能性とバスタイムを含めた時間の質を重視。浴室はハーフバス。飽きのこない白いタイルですっきりと仕上げ、脱衣室の床はタイル張りで、水濡れ等でも気を遣わずに使えます。更に屋根付きのテラスとつながり、物干しも安心。夏のお風呂上り、夕涼みもいいですね。戸建ての住宅でしか実現できない時間を生む一つの作り方です。

洗面もお馴染みオリジナルのオーダー品。収納はもちろん、鏡、洗面、カウンター共に広々で、朝や身支度時の混雑を緩和します。

一方で、「プレイルーム」と称した場所も。来客、ご家族の籠り部屋、宿泊部屋、文字通り遊び部屋など様々な用途で使えるよう、床もカーペット敷きに。LDKともあえてつながりを持たせず計画し、一つの家でもプライベートな使い方ができる機能を持たせています。

2階には、気持ちよく景色が抜ける位置に寝室を設け、
ハードな毎日でも清々しい朝を迎えられるよう大きめの窓も。衣装、収納部屋もたっぷり確保しています。

機能性はもちろん、意匠性のバランスをとり、控えめでいて上質な佇まいの、家族のこれからを育む住まいが完成しました。