WORKS
季節と語らう家

街中ではあるものの、北側に小川を背負った、落ち着いた場所に建つ、
子ども3人(建てた当時は2人)とご夫婦の5人が暮らすお家です。
オーダーは「季節の移り変わりや、季節の行事を大切に、四季折々を愉しみたい」が一番の要素で、
「月明りでお風呂に入りたい」も大きなポイントでした。
まずは、南北に長めでかつ整形ではない、三角形の部分がある敷地を逆手にとり、
季節の移ろいを取り入れるため、北側にも庭を計画してLDKは南と北と
2つの庭に囲まれるようにデザイン。
キッチンからも、ダイニングからも、リビングからも、南、北、そして東と、
それぞれの庭とその先に広がる景色が見渡せます。
また、月明かり、というキーワードをヒントに、LDKには障子の上の部分が空く、
いわゆる「月見障子」を採用。障子を閉めた状態でも、上の部分から空を眺められ、
昼も夜も、南の道路からの視線を気にせず、空へ視線を抜くことが出来、
落ち着きと心地よさを高めています。
リビングには、四季折々の行事や設えを愉しむ和室、
そして、奥様の趣味でもあるピアノ部屋を併設。
開閉自由の引き戸により、LDKとつなげたり閉じたり、使い方も様々です。
ガレージ併設のお勝手並びにパントリーは、全天候型で、雨の日も、荷物がたくさんの日も、
車からダイレクトに家の中にアクセスできて、使い勝手も抜群です。
お風呂はというと、道路や周囲からの視線を上記のガレージ等で切り
(周囲からはほとんど何処にあるか分かりません)
さらに小ぶりな坪庭を設けて、存分に月明かりで愉しめる浴室を実現しました。
シャープで都会的なデザインではありますが、
木造の質感も随所にちりばめ、大らかでいて、スマートな空間を実現しています。
お客様の思いや願い、さらに、気持ち良さや落ち着き、などの感情の部分を、
設備や装置などの「モノ」や「スペック」で解決せず、
建築や設計というデザインや知恵で解決し、さらに心地よいものにすること。
オーダーメイド、ロングライフデザインの真骨頂です。





















