WISE SCAPE - ワイズスケープ / 福島の木造注文住宅、住宅設計

DIALOGUE027

流行と本質、豊かさ part3

話し手:代表取締役 渡邊

前回part2では、地域の風土を無視した「流行り」のデザインについて、代表が率直な思いを語りました。
今回part3では本当に価値ある建物とは何か。お話を伺います。

また脱線したけど、本当に価値ある建物っていうのは何十年と経った時に、すごくいい建物だな、これからも残したい、100年後も残したいなって思えるかどうかだよね。

ある東北の町へ行った時にさ、150年の蔵とか並んでる町並みを歩いたんだけどさ、やっぱりそういうことだよなって思うよ。150年160年経っても自然で、風景に馴染んでるっていうか。まあそれだけの年月を経ているから当たり前と言えば当たり前だけど、圧倒的存在感がありつつも、決して威圧感があるわけでも主張するわけでもない。結局その場所の気候風土や特色を無視していないからこそなんだよね。デザインや意匠が先にあるんじゃなくて、そこでの暮らし、風土などの地域性、機能性が先にある。その地域性や機能性から意匠や外観などのデザインがつくられている。でも逆に今見ても新しくも見える。

そしてさ、こういう町並みだったら、自分が生まれ育ったところがそうだったら誇らしくなるんじゃないかな。そりゃあそこで生まれ育っている人はいろんなこと、葛藤があったりすると思うよ。町を離れることもあるでしょう。でも、恥ずかしいと思ったり、愛着がわかないなんてことはないと思うんだけどな。まして時が経てばたつほど、年を重ねれば重ねるほど誇らしくなるんじゃないかな。その町や建物を50年、100年と守り育ててきた事実にね。そして自分たちもその景色や町並みを守り継いでいこうという思いになりそれが受け継がれていく。そういう感覚を育くめるかどうか、建物や町並みって大切だよね。そして時間ってさ本物の価値を高めるし、本物かどうかも暴くよね。

別に新たな意匠やデザインに挑戦することが全て悪いわけじゃないけど、やっぱりその土地の特色や風土を無視するっていうのはどうかなあ。よく斬新なデザインとかいうけど、本当の意味での新しさと単なる奇抜さを履き違えてると思うな。

よくね、⾧期保証、50 年保証の家とかあるけど、保証だけで50年もつならそんな簡単な話はない。結局は「住みたい」と思えるかどうか、「残したい」と思えるかどうかで保証の有無じゃない。だから、作るんだったら、作らせてもらうんだったら、せめて50年60年、そして100年を目標に住み継いでもらえる、風土やその場所に馴染んで、時を超えても大切にしてもらえる家や建物じゃないと、と思う。

いやでもこれ、また自分たちのハードルあげてるな(笑)

Part4に続きます