
DIALOGUE019
プランについて part4.
話し手:代表取締役 渡邊
家づくりにおいて、敷地の条件は決して無視できない重要な要素です。
建物は単体で成り立つのではなく、周囲の環境と調和してこそ、本当に価値のあるものになります。
今回は、街並みの美しさや住宅の本質について掘り下げながら、
なぜ敷地を深く理解することが良い家づくりにつながるのかを語ります。

例えば、じゃあ50戸、そういう一定のちゃんとした考えに沿って作られてる家だったら、もうその町は、そこの区画だけは絶対何十年か経った時にきっと今でいうなんとか保存地区とかになります。だって、そういう思想で建てられてるのが全部こう並んでるわけだから。周りがそういう風な街並みで作られてる街だったら、なんだろう、それだけで魅力があるよ、きっと。だって人が行くよね?観光とか。街並み保存地区とかさ。昔はいっぱいあったんですよ、そういうところが、普通に。
いや、別に昔の竈で生活をしろっていうわけじゃないんだよ。別に家の中は今風にすればいいじゃないって思うよ。空調とか最新の設備を入れたいなら入れればいいじゃない。だけど何回も言うんですけど、外観とか佇まいはすごく大事なので、街並みを作るので、公共的なものだからそれはやっぱり大切ですよって。そんなね、なんか、省エネ性能とか、耐震とか、太陽光を屋根につけましょうって変に規制する。義務化するとかもう意味が分からない。あんなの美しいはずがない。そもそも太陽光なんて20年も持たないでしょ。
太陽光自体をつけることを否定はしないです、はい。でも、なんだろうな。うーん、それよりももっと大事なことがあるでしょっていう。

戦前の大正、昭和初期、世界一綺麗じゃないかな?日本の町。恐らくそうだったと思うよ。一定のリズムで作られてる。どこの農村とかもそうだと思うけどね。だから日本人はずっと美的センスとかそういうのあるんだよ。 だって日常にそういうのが溢れ返ってるとこでずっと生活してきてる民族だからさ。そんななんか特別なものじゃないので、日常にそういう普遍的な美が溢れている。当の本人たちは全くそういうのは気にしてなかったと思うけどそれが当たり前なんで。当たり前のレベルがすごい高い。
例えばこの辺の100区画ぐらい一帯にうちの家がバーっと並んでたら多分入ってきた瞬間に全然空気感違うよね、きっと。なんか特別な場所なのかなって。一定のリズムに則った家で構成されてるから、その家々の形が違っても空間としてその地区としては調和してますよね、きっと。そしたら物理的なアクセスとか立地とか、いろんなことあったとしてもなんかここに住みたいって思うじゃないかな。逆に言えばそのぐらいはできるよね、建築っていうのは。だから、大事だよね。
ーこの回、聞いた方が良いですよね、皆さん...。
言って分かる人はね、言わなくても分かる。言わなきゃわかんないのは言っても分かんないから(笑)...この話はやばい発言!?(苦笑)
とにかく「敷地条件」それはもう変わらない。家づくりの本当にベースだと思う。なんかね、別に奇抜なことやろうなんて全く思わないし。素敵なね、例えば設計屋さんが入ってんのかな?っていう建物はいっぱいあるよ。市内にもね。でもなんだろう、こう豪華だなとか、なんかちゃんとデザインはしてるなとか、デザインというか、なんか、画一的じゃないなっていう建物はあるけど、なんだろうな~本当の意味で素敵だなとか、調和してるなっていう家、少ないよね。うん。
外を寄せ付けない建物は増えた。寄せ付けないっていうのはコンクリートの塀があってとか、駐車場がバーンってなんか大きくてとか、なんかそういうもう見るからに豪邸っていうか、なんていうのかな、なんて言ったらいいんだろうな。さっきも言ったように外と調和してるとか、優しい感じとか、そういうのはあまりないよね。
じゃあ、うちがそれをできてるのかって言われたら、それは、100%とは言い切れないから。人のことは言えないけど、難しい・・・。

ーそういう思いを持ってやってるってことですよね。
まあまとめるとそうだね。
ーそこをすごい大切にしてるというか、そこが1番プランを考える上とか、WISE SCAPEで大切にしているっていうことですよね。
絶対的に譲れない所だよね。
全てが敷地から始まるので、敷地で決まってしまう。だからね、山の中に建てれば山の中にふさわしい形があるし、街中に建てれば街中にふさわしい形がある。
ーここをきっちりちゃんと抑えてれば、もう掴みオッケーじゃないけど
願望もありますよね。そういう風に考えて家づくりやってほしいなっていう。家の建築をね、やりたいっていう人はね、 なんかね。
プランについて part5.へ続きます
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021
プランについて・おまけ
これまでのプランについてのインタビューの締めくくりとして、ブレイクタイムの回です。語られるのは設計の本質や、住まいづくりにおけるプランの重要性について。建築の仕事はプランだけではない...。真に「設計する」ということの深みを、改めて振り返ります。
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020
プランについて part5.
家づくりで大切なのは、設計者を信頼し、自分の暮らし方や価値観をしっかり伝えること。ただし、細かな指示ではなく、「どう暮らしたいか」を共有することが本質です。part5では、敷地の特性を活かしたプランの考え方や、調和の取れた住まいづくりについて掘り下げて伺いました。
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019
プランについて part4.
家づくりにおいて、敷地の条件は決して無視できない重要な要素です。建物は単体で成り立つのではなく、周囲の環境と調和してこそ、本当に価値のあるものになります。今回は、街並みの美しさや住宅の本質について掘り下げながら、なぜ敷地を深く理解することが良い家づくりにつながるのかを語ります。
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018
プランについて part3.
前回のDIALOGUE 017では、建築に関して敷地の持つ条件を読み解くことが、設計の出発点であるという話をしました。今回はその続きとして、どのように敷地の特性を考慮していくかを掘り下げていきます。
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017
プランについて part2.
建築において、本当に大切なのは、敷地の特徴を読み解き、周囲の環境と調和するデザインを生み出すこと。(前回より)今回は、敷地を最大限に活かし、自然と調和する建築のあり方について掘り下げて伺いました。
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016
プランについて part1.
今回のインタビューでは、渡邊がプランのつくり方から始まり、良いプランとは?、WISE SCAPEが大切にしている基本的な考え方について伺いました。
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015
木材について part6.
「木材について part6.」では、自然乾燥や低温乾燥の木が持つ本来の特徴と、それを踏まえた建築の魅力について深掘りします。癖を見極め、動きを予測しながら家をつくる知恵や、木材に込められた文化と未来への代表の想いをお届けします。
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014
木材について part5.
木材についてのシリーズ第5弾として、乾燥低温の持つ木材本来の特性について、木の色や匂い、靭性といった魅力をどのように生かすか、高温乾燥との違いについて詳しく伺いました。
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013
木材について part4.
「木材について part4.」では、木材の選別に対する考え、特に低温乾燥機を使用して品質を保つ重要性や、材木屋さんのこと、個々の木材の「個性」を生かす思いを伺いました。
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012
木材について part3.
「木材について part3.」では、無垢材と集成材の違いや、木材の工業製品化による特徴の変化について代表に伺いました。
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011
木材について part2.
part2.では、国産材と外材の違いや価格変動、国産材不足の背景、木材資源の持続可能性や管理の重要性について代表が語ります。
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010
木材について part1.
今回は、木材についてです。材へのこだわりや、国産材を選ぶ理由、木の魅力、木への思いについて伺いました。
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009
大工について part4.
大工についてpart4、今回で最終回です。最終回では、社長の大工職への思いを伺いました。
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008
大工について part3.
大工さんに向いている人とはどんな方でしょうか?今回は、その適性や現代社会の中で求められる資質について伺います。
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007
大工について part2.
前回、大工という仕事に求められるスキルや、社長が考える理想の大工像についてお話を伺いました。part2では昔と今の大工さんの違いに焦点を当ててお話を伺います。
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006
大工について part1.
前回、社長から注文住宅をつくる上で、大工の腕や技術がいかに重要かというお話しがありましたが、今回はさらに踏み込んで、大工という職業についてお伺いしたいと思います。
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005
注文住宅で大切なこと
多くの方が関心を持っている注文住宅ですが、本質を理解しないまま進んでしまうことも少なくありません。今回は本来の注文住宅とは何なのか...お話しを伺いました。
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004
注文住宅が向いてる方、向かない方について
前回、社長のお話を伺って注文住宅への熱い思いを知ることが出来ました。今回は具体的にどのような方が注文住宅に向いているのか、また逆に向いていないのかを伺いたいと思います。
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003
注文住宅とは
前回はWISE SCAPEの10年間を振り返り、今後の展望についてお話を伺いました。今回は社長が考える「注文住宅」とは何か?、本当の意味での家づくりとは何かを語っていただきます。
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002
WISE SCAPEを立ち上げてからその後
前回はWISE SCAPE誕生までの経過について社長の想いとともにお伝えしました。第二回目はWISE SCAPE立ち上げからのその後を伺いました。
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001
WISE SCAPEが出来るまで
お客さまからよく、社長の思いをもっと外に発信すればよいのに..との声が多々あり、それなら聞いてみようとこの企画が誕生しました。記念すべき第一回目はWISE SCAPEの誕生するまでを伺いたいと思います。