DIALOGUE003
注文住宅とは
話し手:代表取締役 渡邊
前回はWISE SCAPEの10年間を振り返り、今後の展望についてお話を伺いました。
今回は社長が考える「注文住宅」とは何か?、本当の意味での家づくりとは何かを語っていただきます。
ー社長の考える注文住宅を教えてください
真面目な話ですね(笑)WISE SCAPEの注文住宅、私の考える注文住宅ってこと?よくお客さまが注文住宅って言いますけど...。何でも言うことを聞くことは違いますね。それはただの言いなり住宅(笑)私の、うちが思う注文住宅...。何ていったらいいのかな...。難しいな(笑)
ひと言で言ったら120点以上の家をつくることです。80点では駄目だよって。100点でも違うな。120点?150点かな?ただ、完成してみないと分からない、分かってもらえないのだけど...
時が経つごとに、あ~、なんか凄いな~、いいな~と実感できる。元も子もないけど住んでみないと分からないのが本物の注文住宅だと思います。実際に住んで季節が巡り、こんな景色が見えるんだ、こんなに気持ちが良いんだ、打ち合わせで言っていたことはこういうことだったのか、と良い意味での発見がある、かな。
ただ、そこから考えたときに、言われた通りにつくったらそうはならないですよ。完成から逆算してこの土地なら、このお客様ならこういう形かな、となるのですが、そこでお客さまとギャップが生まれる。おそらく私たちの注文住宅は見ている時間軸が違うんですね。
私たちは先を見て家を考えますが、お客さまは今を考えられる。お子さんがどうだからとか、友達の家がこうだから、流行っているからとか。そこでまたギャップが生まれてしまう。まあ一定は仕方ない面ではあるんだけどね。
だから、言われた通りにつくっては120点の家が出来ない。時間軸が少し違うから...。打合せの図面ではどうにも伝わりづらい。なんか言い訳みたいですけど...。分かるように説明するのが義務なのかも知れないですけど、見えている景色が違うし、お客さまに私たちの見ている景色の全ては見えないし。そもそも完成形、実物はどう頑張っても体感できない。だからある程度は任せていただくしかない...。プラン(間取り)は勿論、外観(見た目)、敷地との関係性、構造にご予算...。全体のバランスも大切だしね...。
お客さまの家族構成とか、趣味嗜好、要望とか叶えたいことと家への思い。そういうのは勿論考えていますよ。無視するわけじゃない。最大限叶えようとする。それはWISE SCAPEで家を建てて頂いた方はご納得頂けると思う。ただ一方でプロとしての責任もある。なんか、そうだな...。例えば風邪かなと思って病院受診するじゃないですか?「風邪だから風邪薬ください」と言って「いや、風邪かどうか最終判断するのは、医者(プロ)である私です」という感じ?(逆にわかりづらい?笑)要するにお客さまの言葉が全てってことでも無くて、かっこよく言えばプロとして責任を負う、ということ。住宅設計士、デザイナーって言うなら、ましてそれでお金もらっているならその言葉に相応しい技術や知識、見識、心構えと実際の実力があって然るべきでしょ?そういう責任は負いたくありません、でもデザイン、設計はやりたいです。お客さまの夢を叶える設計士です。冗談じゃない。ああ、興奮し過ぎね。ごめんごめん...。
それにお客さま自身、本当の思いややりたいことを完全に言語化、把握している人の方が意外に少ないし、自分のことって分からないもの。だからそれらを紐解いたり、掘り下げたり、想像したり、仮説をたてたり...。その過程で温度感が違うこともあったりするので、まあ難しいのに変わりはないですよね。
でもお互い目指していることが一緒で、目線があっていれば必ず到達できます。こういうやり取り、対話があって会社が出来ていくように、お客さまの話を聞いて、でもそれだけを鵜のみにするわけじゃなく、ある意味疑いながら本当に良いのか、better、bestなのか。それを探りながら進めていく感じですね。
社長の「注文住宅」に対する熱い思い、考えを伺いました。
これからもお客さまとともに120点以上の家を目指して、追及する姿勢を社員も共有したいと思います。
次回もお楽しみに!
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014
木材について part5.
木材についてのシリーズ第5弾として、乾燥低温の持つ木材本来の特性について、木の色や匂い、靭性といった魅力をどのように生かすか、高温乾燥との違いについて詳しく伺いました。
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013
木材について part4.
「木材について」part4では、木材の選別に対する考え、特に低温乾燥機を使用して品質を保つ重要性や、材木屋さんのこと、個々の木材の「個性」を生かす思いを伺いました。
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012
木材について part3.
「木材について part3.」では、無垢材と集成材の違いや、木材の工業製品化による特徴の変化について代表に伺いました。
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011
木材について part2.
part2.では、国産材と外材の違いや価格変動、国産材不足の背景、木材資源の持続可能性や管理の重要性について代表が語ります。
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010
木材について part1.
今回は、木材についてです。材へのこだわりや、国産材を選ぶ理由、木の魅力、木への思いについて伺いました。
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009
大工について part4.
大工についてpart4、今回で最終回です。最終回では、社長の大工職への思いを伺いました。
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008
大工について part3.
大工さんに向いている人とはどんな方でしょうか?今回は、その適性や現代社会の中で求められる資質について伺います。
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007
大工について part2.
前回、大工という仕事に求められるスキルや、社長が考える理想の大工像についてお話を伺いました。part2では昔と今の大工さんの違いに焦点を当ててお話を伺います。
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006
大工について part1.
前回、社長から注文住宅をつくる上で、大工の腕や技術がいかに重要かというお話しがありましたが、今回はさらに踏み込んで、大工という職業についてお伺いしたいと思います。
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注文住宅で大切なこと
多くの方が関心を持っている注文住宅ですが、本質を理解しないまま進んでしまうことも少なくありません。今回は本来の注文住宅とは何なのか...お話しを伺いました。
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004
注文住宅が向いてる方、向かない方について
前回、社長のお話を伺って注文住宅への熱い思いを知ることが出来ました。今回は具体的にどのような方が注文住宅に向いているのか、また逆に向いていないのかを伺いたいと思います。
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003
注文住宅とは
前回はWISE SCAPEの10年間を振り返り、今後の展望についてお話を伺いました。今回は社長が考える「注文住宅」とは何か?、本当の意味での家づくりとは何かを語っていただきます。
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WISE SCAPEを立ち上げてからその後
前回はWISE SCAPE誕生までの経過について社長の想いとともにお伝えしました。第二回目はWISE SCAPE立ち上げからのその後を伺いました。
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001
WISE SCAPEが出来るまで
お客さまからよく、社長の思いをもっと外に発信すればよいのに..との声が多々あり、それなら聞いてみようとこの企画が誕生しました。記念すべき第一回目はWISE SCAPEの誕生するまでを伺いたいと思います。